健康で文化的な最高の生活

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コービー・ブライアント

1月27日、朝起きると友人からLINEが来ていたのだけれど、その時は何のことを言っているのかよくわからず、そこからTwitterやBleacher Reportを見てようやく事態を理解した。
まだ彼の写真や映像を見ると、涙がこぼれてきてすぐに頭が痛くなってしまうけれど、ここにちょっとだけ思いを書いておきたいと思う。

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コービー・ブライアント
自分がNBAを観始めたきっかけになった選手で、一番最初に好きになった選手。
中学で部活勧誘のポスターに使ったのはコービーの写真だったし、コービーの引退試合は会社のパソコンで泣きながら観てた。

2006年、日本で開催されたバスケットボール世界選手権、運良くアメリカがいたグループDは予選会場が自分が住んでいた札幌で、しかも観に行けることになって、楽しみで楽しみで買ってもらったのがUSA10番のTシャツ。
結局その年コービーは怪我で代表を辞退したので直接観られることはなかったけど(10番はクリス・ポールが着けた)、試合にはこのTシャツを着て観に行って、そして14年経って劣化しちゃった今も捨てられずにずっと取ってある。
部活でずっと着てたからもうヨレヨレの、NIKEのTシャツもそう。

たぶん自分と同じような人は世界中にいて、それぐらい本当にすごい選手で格好いい人。

事故から少し経った今も、本当に本当のことだったのかと不思議な気持ちになる。
「娘たちみんなコービーにそっくり!」(その次女、ジアーナも犠牲になってしまったことを考えると本当につらい)とか「ルカとスロヴェニア語で話してたらしいよ、すごい」とか、ほんのちょっと前まで話していたから。
公の場に姿を現さなくなっただけで、今でもどこかでトレーニングしているんじゃないかと思ってしまう。

NBAを引退した2016年、ESPY賞のアイコン賞受賞スピーチで、コービーはこんなことを言っていた。

My high school English teacher, Mr. Fiske actually paid attention one time in class and he said yeah this beautiful quote and I read "Rest at the end, not in the middle" and I took that to heart.
I believe there's time for resting at the end, but for me, that time is not now.
Thank you for tremendous honor and acknowledge of my basketball career but I'm far from done.
My next dream is to be honored one day for inspiring next generation of athletes to have a dream, sacrifice for it and never ever rest in the middle.

高校の英語のフィスク先生は、ある時授業でこの美しい言葉を教えてくれました。「途中で休むな、最後に休め」と。心に響きました。
最後には休息の時が訪れるのでしょうが、私にとって、それは今ではありません。
素晴らしい栄誉と、私のバスケットボールキャリアへの称賛に感謝しますが、まだまだやり遂げたわけではないのです。
次世代のアスリートたちへ夢を持ち、その夢に邁進し、そして決して途中で休まないということをインスパイアしたことでいつの日か称えられることが私の次なる夢です。


次世代へのインスパイアなんて、今のNBAを観ていれば彼がとっくにそれを成し遂げていることは誰の目にも明らかなのに。
「コービーなら前を向けと、プレイしろと言うだろう」とNBA選手たちみんなが口を揃えて言うのを見れば、いかに彼のマンバ・メンタリティが受け継がれているのかがわかるのに。
それでは満足せず「まだまだやり遂げたわけではない」と言える強さ。
引退後も後進を育てたり、慈善活動を行ったり、映画を作ったり、様々な活動に励んでいたコービー。
まさしく彼にとってはまだ“途中”だったはず。
だからきっと今でも、どこかで休むことなくトレーニングし続けているのだと思う。

今も全然、そしてこれからも受け入れられる時が来るのかわからないけれど、それは本当にコービーが望むものではないのだろうから、自分もマンバ・メンタリティを胸に、愛する人たちとの時間を大切に、休むことなく進めるといいなと思う。

最後になってしまいましたが、この事故で亡くなられた皆さんのご冥福を心より祈っています。
Thank you, Kobe. Mamba forever.